
私たちは、長野県(信州)の旅を いっそう楽しいものにするお手伝いをします。
素敵な思い出を作って、とびきりの笑顔でお帰りいただくように!
山地草原
霧ヶ峰高原は、霧ヶ峰火山の溶岩流の上に御岳火山の火山灰がかぶって、高原状の台地が作られたといわれます。台地にはニッコウキスゲなどが咲き乱れる典型的な山地草原が広がっています。草原は、採草、火入れによってできた山地草原ですが、一部には放牧、牧草栽培などによって造成された草原もあります。
標高1600m以上の高地にあり、亜寒帯の気候なので春は遅く、冬は早くやってきます。春は5月下旬頃から、ショウジョウバカマ、タテヤマリンドウ、ザゼンソウに始まり、キジムシロ、スズラン、サクラソウ、クリンソウ、ズミなどが次々に咲いていきます。レンゲツツジが草原を彩る6月中頃は、スミレ類の盛りでもあります。
7月からは、ニッコウキスゲが草原全体を黄橙色に染め上げ、百花繚乱・霧ヶ峰の夏です。シシウド、ヨツバヒヨドリ、キンバイソウ、マルバダケブキ、ハンゴンソウ、コオニユリ、アカバナシモツケ、ヤナギラン、ノアザミ、コバギボウシ、アヤメなどが見事です。
早い秋の訪れは立秋の頃から、マツムシソウ、サラシナショウマ、ウメバチソウ、ノコンギク、最後にリンドウが咲いて、すすきの穂が秋の夕日を受けて銀色に光ります。10月下旬には初雪が舞います。
「・・・霧ヶ峰は私にとって、苛酷に生きぬいてきたいわば青春まっしぐらの山であった。強烈な台風で山小屋が全壊したこともあった。その時以来しばらくの間、私はしきりに深い森や林の中に住みたいと思った。草原に比べたら森や林の中は小屋を吹き飛ばすような風も吹かないし、大きな屋根を鳥の翼のように張り出し、大きな窓を開いて梢に光る星を仰ぐこともできると思ったからだ。
しかし、今は違う。草原の四季は今私を陶酔させ、時には恍惚とさせる。ほの暗い森もいいが、日ざしがあふれている草原は尚いいものだと思っている。草原をみつめていると、私はここに三十数年を生きてきた実感がまったく湧かなくて、突然に宇宙のどこからか舞いおりてきた者のように思うことがある。
私はどうしてここに居るのか。過去も未来もない。今この一刻だけを生きているといったおかしな錯覚にとらわれるのだ。すると知りつくしているはずの霧ヶ峰が、私には知りつくすことのできない新鮮で魔術的な視野に変わってゆく。・・・」
・・・・・・手塚宗求「霧ヶ峰通信 あとがき」1987
------ Sponsored link ------

